パワーバランスについて

自助グループでのパワーバランスは上下のないフラットな関係です。
個々自分のことに向き合っているという、皆が等しく同じ立場です。
先輩も後輩も指導者もいません。

でもしいていうなら、逆三角形の人間関係です。

世間では社長が最も偉く新入社員が最もしもべにあたります。
つまり社長が三角形のトップにいて、新入社員が三角形の一番下に位置します。
でも自助グループでは、逆三角形の上が最も新しく来たかた、これから回復作業をはじめる方で、
一番下は、古くから参加していて、回復も進んでいているような人です。
新しく来た方は一番偉く、回復が進んだ古くからいる人がしもべ。ということになる。
といったことが考え方が自助グループにはあります。

新しく参加した人は、古くから参加している人、回復が進んできているひとにとって、昔の自分の感じていたことを思いださせてくれて、さまざまな気づきを与えてくれます。
また、その人のサバイブ(生き残る)しようとする大きな力に触れ、影響をうけます。
自分の内側から湧き出る思いから、自発的に新しい人に何かさせてもらう、、、会場の椅子の用意をしたり、ルールについて説明したり、、といったことをさせてもらうことは、古くから参加しているひとをエンパワメント(力づけ)し、回復につながります。
新しい人が加わらなければ、グループは停滞してしまいます。
新しく来た人は、古くからいる人にとって、とてもありがたい存在なのです。

古くから参加し、回復が進んだ人の明るさ、落ち着いた様子などは、新しく来た人にとって希望になるかもしれません。

これはパワーゲームとは逆の、自立した対等な人間関係の中で依存し合う「相互依存」になり、相互によい影響をもたらすと言われています。